当記事では、今注目を集める職業「IFA(独立系金融アドバイザー)」について徹底解説します。
転職を検討している方が、この記事1本で必要な情報を網羅できるようになっています。
ぜひ、IFA転職のガイドとしてご覧ください。
IFAとは「Independent Financial Advisor」の頭文字を取った表記であり、「特定の金融機関に属さない、独立した金融のアドバイザー」のことを指します。
IFAは、証券仲介や保険代理店を行っているIFA法人に所属して、証券会社などから委託を受ける形で株式や投資信託、生命保険など金融商品の売買を仲介することで、金融機関から支払われる手数料を得る仕事です。
図解すると以下のようになります。(証券仲介の場合)
通常の場合は、証券会社からIFA法人に支払われる報酬のうち、バック率として設定された分が収入になります。
IFAとFPとの違いは?
IFAとよく似た職業としてFP(ファイナンシャルプランナー)が挙げられますが、両者は似て非なるものです。
違いを一覧化すると以下の通りです。
IFA | FP | |
ミッション | 資産運用を通して顧客の資産を守り、増やすこと | 家計のアドバイスを通して顧客のライフプランを支えること |
仕事内容 | 資産運用のアドバイス、商品提案等を行う。
扱う商品は株式、投資信託、債券、保険などあらゆる金融商品。 | 多岐にわたる資金計画やアドバイスを行う。 |
金融商品 仲介の可否 | できる。 | できない。 |
働き方 |
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顧客 | 運用に興味がある人、資産運用をしている人
富裕層、20代・30代の資産形成層 | あらゆるライフステージに備える個人 |
収入 | 金融商品の仲介の手数料収入が売上
<正社員> 固定給+賞与+収益の30%程度 <業務委託> 完全歩合制(収益の50~70%) |
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なるには? 活躍する ためには? |
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IFAの多くは、より総合的なアドバイスをお客様に提供するためにFPの資格を取っています。
ここではIFAに活かせる経験や資格・スキルをまとめます。
IFAに活かせる経験
IFAは主に富裕層に対して、資産運用のアドバイスをしながら、金融商品を仲介するお仕事です。
基本的には証券会社の営業と仕事内容はほとんど同じなので、証券会社の営業経験は非常に相性が良いです。実際に現役IFAの中でも前職が「証券会社の営業」の方の割合が最も大きいです。
また、IFAは金融の知識と営業スキルが重要となる仕事なので、銀行など金融機関での営業経験を活かして転職する方も多いですし、保険代理店、不動産業界の営業経験を活かすことも可能です。
最近では、老後資金の準備に向けた長期的な運用を求めるミドル層も顧客になるケースが増えてきています。
IFAに活かせる資格
IFAとして働くために必要な資格、持っておくと業務の幅が広がる資格をまとめると一般的には以下の3つです。
証券外務員試験は日本証券業協会による試験です。金融商品を扱う業務を行うために、取得が必須となります。
また、生命保険募集人は、生命保険を販売するにあたって必須の資格となります。
ファイナンシャルプランナーも必須ではないものの、資格取得を通じて、お金に関する幅広い知識を身につけることになるため、より説得力のある提案が可能となるでしょう。
IFAに活かせるスキル
IFAとして成果を上げるために必要なスキルは幅広いですが、代表的なものは以下です。
IFAとして成果を高めていくためには、何よりも「営業力」が大切です。
また、業務委託として働くケースも多いIFAが成果を上げるためには、自立的に営業計画を立て、モチベーションを高めて、実行し、改善をかけていくというPDCAサイクルを回す必要があります。
また、お客様に信頼され、みなさんの提案に納得してもらうためにはあなた自身が幅広い知識を持っておくことも重要です。
それぞれで働き方が全然異なるので、それぞれで働き方をまとめます。
正社員IFAとしての働き方
正社員として働く場合は、固定給+インセンティブ(バック率は30%~50%程度)が収入となります。
生活は安定しますが、大きく稼ぐことは難しくなります。
通常の会社員と同じく、出社が必要となるケースも多く、証券会社の営業と働き方は大きく変わりません。
業務委託IFAとしての働き方
業務委託として働く場合、一般的には固定給なしで、インセンティブのみ(バック率は30%~70%程度)が収入となります。
成果によって収入が大きく変化しますが、実力次第で青天井に稼げることをメリットに感じる方も多いでしょう。
IFA法人の場を借りるだけで、原則出社は必要なく、働く時間や場所も自由な働き方です。
IFAとして共通している働き方
正社員でも業務委託でも共通していることもあります。
まず、新規開拓の営業が非常に重要であるということ。
また、金融アドバイザーとして、自社商品にこだわることなく、お客様にとってベストな金融商品を組み合わせて提案できること。
そして、基本的に転勤がないということです。
IFAの年収は正社員契約と業務委託契約で異なります。
正社員IFAの年収
正社員IFAの平均年収は発表されておらず、算出は難しいところですが、各社IFA法人への取材を通じて得た給料の相場感でお伝えすると、固定給は20万円~30万円前後、バック率が30〜50%程度に設定されているケースが多いです。
業務委託IFAの年収
業務委託IFAの平均年収も公には発表されていませんが、こちらも各社IFA法人への取材を通じて得た相場感だと、手数料のバック率は主に30%~70%が相場となっており、業務委託契約のIFAの平均年収は1000万円を超えていました。
※あくまでも、片手間ではなく専任としてIFA業務を全うされている方々の平均給与です。
証券会社の平均年収が700万円程度なので、前職よりも年収が増えたという方が取材したIFAの方々の中で8割以上いらっしゃいました。
IFAの年収についてもっと深く知りたいという方は以下の記事をご覧ください!
業務委託契約のIFAとして働くメリット・デメリットを証券会社と比較すると、以下の通りです。
IFAのメリット【証券会社と比較】
上記は業務委託契約として働くIFAのメリットですが、(★)がついてるものは正社員IFAとも共通しています。
これだけみると、最高の働き方に見えますが、当然デメリットもあります。
IFAのデメリット【証券会社と比較】
業務委託契約だと、個人事業主全体に言えるようなデメリットがあります。
なので、人によってはIFAになることで、幸福度が上がったり下がったりするので、結局は自分に合った働き方をするのが大切です。
IFAの業界は伸びていくと予想されています。以下のIFAの人数推移をご覧ください。
15年前の2006年と比べると、2021年はIFAの人数が1499名から4738名へと3倍以上に伸びました。
また、IFAの方の取材を通じて得た情報によると、これから10年でこの成長がさらに加速し、金融アドバイザーの中の30〜50%くらいをIFAが占めるようになるのではないかと予想される方もいました。
実際に、金融先進国のアメリカやヨーロッパでは、金融アドバイザー人口の約半数がIFAであることが確認できていますので、現実味を帯びた予想です。
また、以下のような時代背景も追い風となるに違いありません。
IFAになるには、以下のような流れを想定しましょう。
また、IFAとして働くには、取扱商品に合わせて「証券外務員試験」や「生命保険募集人」の合格が必須となります。
合格率50〜60%の試験なので、そこまで難しい試験ではありませんが、資格を持っていない方は受験が必要です。
とはいえ、まだ資格を持っていない方も、転職先に目処を立ててから勉強しても十分対応可能です。
IFAとして働く人の実際の話を聞いてみないと、本当に自分が求めている職業かどうかを判断できないからです。
試験を受けるのはその後からでも遅くはありません。
最後にIFAに転職するにあたって失敗しないためのポイントを解説します。
最後に、IFAの転職に失敗しないためのポイントをご紹介します。
ポイントとしては、
とにかく条件をしっかり比較すること
これに限ります。
報酬・待遇は必ず比較しましょう
IFA法人各社の条件は必ず比較しましょう。
ろもあればかからないところもあります。
同じお客様に、同じ商品を販売しても、バック率が異なると収入が変わってしまいます。
IFAになろうとする人は、「もっと稼ぎたい」とか「もっとこういう商品を提案したい」などの野望があってのことだと思いますので、しっかりと比較して、あなたの求める条件にマッチしたIFA法人を選びましょう。
IFA法人の方針もしっかりと知りましょう
IFA法人によって、企業の運営方針が異なります。
会社をチームワークで大きくしていこうという法人もあれば、個人主義で、業務委託中心の法人もあります。
IFA法人の方と面談する際は、ただ相手からの質問に答えるだけではなく、積極的に質問をして、ご自身の求める環境にあったものかどうかを自分で見極めることが重要です。
・・・と理想を語ってみましたが、実際は忙しい毎日を送る中で、複数のIFA法人を調査して比較するのはなかなか大変ではないでしょうか。
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